精神の〈北〉へ
Spirit of “North” 
~樹の民 フィンランド人と 見えない存在をみる~
丸山芳子(造形科10期生)
   
2015年10月5日~10日
Steps Gallery
 
     

◎トークセッション:
2015年10月10日(土) 14:00~16:30
「精神の〈北〉へ」という活動
精なる森と生きるフィンランド人の精神性とは?
主  催: 精神の〈北〉へ 実行委員会、Steps Gallery
後援・助成: フィンランドセンター(フィンランド大使館)、FRAME Visual Art Finland、
The Scandinavia-Japan Sasakawa Foundation
協  力: 協力:
今回の交流相手フィンランド人にとって、森は聖なる安らぎの域であり、自らの守護の樹と心で対話するところです。自然の一部となるように身を置いて心身の浄化を求め、精神性を大切にする生き方は、本当の豊かさとは何かを示唆しています。
その精神性、神話性に満ちた自然観にふれるとき、私達のどのような本質が浮かび上がり、共振するでしょうか?
北方・雪国・豊かな森と水資源・かつての被支配地域など、東北や会津地方との共通項をたくさん持つフィンランドのアーティストたちと、作品の共鳴を感じ、豊かな〈北〉を発見し、新たな東北観を見出す機会を、ぜひ共有して下さい。
   
アーティスト プロフィール

千葉奈穂子 Chiba Naoko
出身:日本、岩手県生まれ
19世紀写真技法「サイアノタイプ」を用いて手漉和紙にプリントする。作品「Father’s House」は家族の家を生涯撮影し、私たちの存在が社会的背景や歴史の中からどう生まれてきたのかを問う。また東北に暮らす人々の思いや風土をつづる作品等、写真、映像、立体を用いて制作。
   

丸山芳子 Maruyama Yoshiko
出身:日本、福島県生まれ
http://members.jcom.home.ne.jp/maryoshi/
インスタレーションや絵画作品を制作発表。社会・歴史・土地などにまつわる事象から浮かび上がる、人の営みや人間性に関心を向け、世界の多様な地域の人々と関わりながら、差異を越えたその本質を探ろうと試みる。プロジェクト「精神の〈北〉へ」を創始し、共同で企画運営する。
   

ヘレナ・ユンティラ Helena Junttila
出身:フィンランド
http://www.helenajunttila.net
フィンランド北部のラップランド地方で暮らし、水彩、油彩、チョーク、墨などによる多様な技法で、独自の神話を描く。潜在意識との強い結びつきと、自己考察によって特徴づけられるその絵画は、ラップランドで生きることの地域性から生まれ、普遍性に到達している。
   

アンッティ・ユロネン Antti Ylönen
出身:フィンランド
http://www.anttiylonen.fi/
個体それぞれが物語や歴史を内包する木は、時間と感情を主なテーマとする彫刻家ユロネンにとって、最良の素材である。東京での2度の滞在制作と展覧会の他、福島県南相馬市コンサートホールのための彫刻を制作する。フィンランド中部の町イーの国際芸術センターKulttuuriKauppilaの創設者のひとりである。
 

カイサ・ケラター Kaisa Kerätär
出身:フィンランド
フィンランド人と先住民族サミ人のルーツを持ち、北部の伝統的な暮らし方と、狩猟やトナカイ飼育などの古い伝承や文化との双方に精通する。オウル大学にて、生態学や自然資源の複合的利用などの研究に取り組む。社会学、芸術、科学からのアプローチや、生態系の回復とデザインや地域社会の幸福を目指して活動する。

これ以降の活動予定紹介・・・・   
共振 – 東北とフィンランド
会津地方では、山間部の三島町と蔵のまち喜多方市での滞在活動と、それを通して制作した作品を展示します。
    
◎活動紹介・トークイベント: 「三島の森と対話して」
日時:2015年10月24日(土) 14:00-16:30 予約不要・入場無料
会場: 宮下活性化センター(福島県三島町大字宮下字田中)
参加アーティストが三島町で制作した作品を紹介しつつ、フィンランド人の独特の自然観と三島の自然の奥深さについて観客の方々と語り合います。
    
◎展示:「共振 – 東北とフィンランド」
日時:2015年11月3日(火)~11月15日(日) 10:00-17:00 会期中無休 入場無料
会場: 小田付地区南町蔵屋敷群(福島県喜多方市南町界隈):金忠座敷蔵・下駄亀座敷蔵・絵本の蔵・ギャラリーモーツァルト・村藤店蔵
参加アーティストの作品展示が、喜多方の特徴的な蔵屋敷の各所で行われます。会期中、交流イベントも計画されています。
   
◎トークセッション:「精神が宿る域:フィンランド人と会津人の自然観」
2015年11月8日(日)・14日(土) 予約不要・入場無料
会場:金忠座敷蔵(福島県喜多方市南町2854)
    
11月8日(日)14:00-16:00:
講演者: カイサ・ケラター、ヘレナ・ユンティラ、アンッティ・ユロネン、菅家博昭(ゲスト)
精神性を重んじるフィンランド人の生き方や自然観、とりわけ樹とのパーソナルな結びつきや精霊の認識は独特です。来日の3人が、自身の見解やフィンランド人の意識について紹介します。一方、山々に抱かれて暮らす会津の人々も、そこに神聖な対象を見出し、天狗や火車猫など想像上の生き物を生み出しました。地域学研究家の菅家博昭氏とともに双方の精神性について検証し、共振する要素を探ります。
    
11月14日(土)14:00-16:00:
講演者: カイサ・ケラター、千葉奈穂子、山中雄志(ゲスト)
「北方人のスピリット:北欧のサミと東北の先住民」
千葉奈穂子は、ライフワーク作品「父の家」の中で、アイヌ語地名が残る岩手県の先祖ゆかりの地を撮影し、東北の精神文化を身近にしてきました。また、阿弖流為(アテルイ)の地に住んだ経験もあります。カイサ・ケラターは、北欧の先住民族サミ人とフィンランド人双方のルーツを持ち、独自にその研究を続け、サミの伝統や文化に通じています。このふたりが個人的記憶を語るとともに、歴史考古専門家の山中雄志氏を交えて、双方の先人の精神性を浮き彫りにします。
    
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